『ボラのへそ』とは正式名『幽門』という名の部位のことで、ボラが口から吸いこんだ砂泥から食料となる有機物を選別、吸収した後の砂や泥を排出する機能を持っています。
その形状から別名『そろばん珠』とも呼ばれています。
食べれば、鶏の砂肝のような歯応えのある大変美味しい部位で、知る人ぞ知る珍味でもあります。
ここでは一番シンプルに刺身にして食べる方法を紹介します。
※一般的にボラはその臭みで敬遠される魚ではありますが、この『ボラのへそ』については、年中通してニオイは殆ど気にならない部位ですので安心して料理できます。
※一部刺激が強いと思われる写真にはモザイクをかけています。
ボラのへそがある場所と取り出し方
ボラのへそは、ボラの喉元、胃袋の入口近くにあります。
なので、ボラの頭部をバッサリ切断するとちょうどその辺りにあるボラのへそも切れてしまいます。
ボラの頭を落とす際は、内臓を切らないように注意しましょう。
ボラの頭の周りを切り込んだら、頭部を持って、内臓ごと引き抜きます。
そして頭部を切り離すと↓このようになっています。
更に、他の臓器を取り除いたら、↓こんな感じになります。
ボラのへそに直接繋がっているビラビラした部位を手でむしり取り、内部の泥を綺麗に取り除きます。
↓こんな感じで他の部位を取り除き、綺麗になったらOKです。
そろばん珠のような形であるのがよく分かります。
ここまでが現場作業です。
摘出したボラのへそは、個別の密封袋などに入れて、クーラーボックスに保管しておきます。
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※ボラの下処理は現場でやってしまうことをお薦めしています。
ボラのへそ刺身の作り方
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持ち帰ったボラのへそをまな板に用意します。
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それぞれ真ん中でカットします。
内部にはまだ泥が残っていることが分かりますね。
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泥ごと内部の管のような部位を取り除きます。
指先だけでできます。 -
全ピース同様に行い、水洗いして、更に水気を切っておきます。
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一晩程度料理酒に浸けておきます。
この時、ボラのへそ全体がお酒に浸かるようにしてください。
浸からない部位は、酸化・変色してしまいます。 -
翌日、水気を切ったボラのへそをカットします。
3-5mm程度の厚みで切ると良いでしょう。 -
全てのピースを同様に行い、後は盛り付けて完成。
ワサビ醤油で頂いちゃってください。美味しいですよ!
その他のレシピ
ボラのへそは、砂肝と同じ感じで串焼きにして食べるのも美味!
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