クセが無く美味しい白味魚である黒鯛(チヌ)の切り身を使って、漬け丼を作ってみましょう!
少ない量で沢山作れるのが嬉しいお薦め料理です!
40㎝の黒鯛(チヌ)であれば、フルサイズの漬け丼が4人前はできますよ。
黒鯛(チヌ)のさばき方
ここでは、各種漬け丼の共通項目として、黒鯛の切り身にするまでのさばき方を説明します。
写真の黒鯛のサイズは38cmです。
このサイズなら、3-4つの漬け丼が出来ます。
- まず、黒鯛をまな板に置きます。
- 尾ビレ側からウロコを取っていきます。
背中や腹側にもありますので丁寧に取り除きます。 - 胸ビレを起こして、その内側から包丁を入れ、内臓を切らないように斜めに周りを切断していきます。
この時、腹ビレが頭側に付くように切断すると後が楽です。 - 頭部を引っ張り、内臓ごと分離させます。
- お腹を肛門までカットし、残った内臓を取り除きます。
- 更に横隔膜をカットし、その裏にある背骨付近に残っている血のカタマリなどを軽く取り除きます。
- 2枚に下ろしていきます。
背中側の中骨・背ビレのすぐ上から包丁を入れ、気持ち刃先を中骨に押し付けるようにしながら、上半分の身を切り離していきます。 - 刃の先端は必ず太い背骨にぶつかりますので、背骨周りは刃の先で少しずつ切り離していきます。
この時、背骨の中心から背中側だけでOKです。
(後の行程で腹骨を切断します。) - 肛門ラインから尾ビレ側は包丁を貫通させて、尾びれの根元付近までカットします。
この時、末端は切り離さずに繋げておきます。次に包丁の向きを変えて、写真のように指を隙間に入れて、そこを軸にしながら、腹骨をカットします。
※大きな個体だとこうして魚をしっかり押さえないと硬い腹骨は中々切れません。 - 2枚下ろしが完了しました。
- 反対側は尾ビレの根元付近から開始し肛門ラインまで、次に背中側、最後に腹骨を順にカットしていくと3枚下ろし完了です。
- 腹骨を削ぎ取ります。
- 骨抜きで小骨を取り除きます。
指の腹でなぞるようにして、骨の場所を確認します。
この時、頭側の切断面にも小骨がありますので、残さないように注意してください。 - 真ん中の中心線で半身を更に半分にします。
- それぞれの皮を引きます。
包丁の刃先を気持ち皮側に押し付けながら、皮を引っ張ります。
この時、包丁の角度は25度が基本です。皮が剥がれにくい時は、包丁を前後に動かしサポートします。
皮に接している血合い部分は身側に残るよう丁寧に作業しましょう。
(後の見栄えに影響します) - 柵が出来上がりました。
- 身の繊維方向・角度(身の中央断面を見ると分かります)に合わせて、身を薄切りにしていきます。
- 柵の薄切り完了しました。
- このような感じで丼ごとにまとめておくと良いでしょう。
(この写真でカタマリが5つあるのは、一つが端などの形が悪いものを集めたものになっています)
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以上、切り身の準備はOKです。
後はお好きな漬け丼を作ってみてください。
黒鯛の漬け丼レシピ3種ご紹介
以下に3種類の漬け丼を紹介しています。
どれも簡単で美味しいものばかりです。
生姜醤油漬け丼
ここで紹介する中で一番「漬け」感があるのが、この漬け丼です。
あまり冒険をしたくない方は、こちらの漬け丼がお薦めです。
- 材料(大葉、ねぎ、生姜)を用意します。
ねぎは、やっこねぎ、万能ねぎ、わけぎ、がお薦めです。 - 大葉とねぎを微塵切りにし、生姜擦り下ろしておきます。
- 薄口醤油に下ろし生姜を混ぜた液体に黒鯛の切り身を10分間漬けます。
- ドンブリにご飯を盛り、漬けた黒鯛の切り身を被せて行きます。
最後に大葉とねぎを盛り付けて出来上がり。
この漬け丼の場合、全体的に醤油で染まって血合い部分が分かり難くなるので、切り身の盛り方はテキトウで大丈夫です。
ごま塩漬け丼
実は、ごま油と塩の組み合わせが魚の生身に良く合うのです。
この組み合わせの漬け丼、味は保証します!
是非ともトライしてみてください。
- 材料(カイワレ大根、糸切り唐辛子)を用意します。
- カイワレを小さく切り、糸切り唐辛子も3㎝位の食べやすい長さに切ります。
- 塩を振り掛けたごま油に、切り身を10分漬けます。
(塩は底に溜まりますので、切り身を入れた後にしっかり混ぜます) - ドンブリにご飯を盛り、切り身を花の様に盛り付けて、カイワレ大根、糸切り唐辛子を載せて、出来上がりです。
血合い部分を意識しながら、花びらのように盛ると綺麗な見栄えになります。
アジア風薬味漬け丼
この中で一番お薦めがこの漬け丼です。
アジア地域在住経験7年半の管理人が自身を持ってお薦めします。
脂っこいものが苦手な人以外は喜んで頂けると思います。
- 材料(生姜、にんにく、ねぎ)を用意します。
ねぎは、やっこねぎ、万能ねぎ、わけぎ、がお薦めです。
分量は、生姜を1とすれば、にんにく0.5-1、ねぎ3-4位です。 - 生姜とにんにくを下ろし、ねぎを微塵切りにします。
- 小さ目のフライパンを熱し、大さじ1-2杯のサラダ油を敷きます。
(ここで作る薬味ダレは、サラダ油がベースとなりますので、通常炒めるのより少し多めの油が必要です)次に、用意した材料を全て投入します。
- 味見をしながら、塩を少しずつ加えて行きます。
少ししょっぱく感じる位が丁度良いです。 - 薬味ダレができました。
- 薬味ダレを冷ましている間に、黒鯛の切り身をナンプラー(魚醤)に5分漬けます。
うっかり長く漬けすぎると非常にしょっぱくなりますので注意してください。 - ドンブリにご飯を盛り、切り身を花の様に盛り付けて、最後に薬味ダレを掛けて出来上がりです。
ちなみに、薬味ダレはご飯に掛けたり、納豆に混ぜても美味しいし、肉料理にも合う万能ダレです。
余ったら捨てずに活用してください。
<更新履歴>
2021/4/14 「衝撃的なコンテンツ」と指摘を受けましたので、一部写真にフィルターをかけました。