『鯖のへしこ』とは、鯖(サバ)を糠漬けした水産加工品・郷土料理で、若狭、丹後地方が産地として有名です。
一般的には30㎝以上の成魚が用いられますが、この記事では防波堤などで手軽に釣れる20㎝以下の小鯖を使って作るレシピを紹介します。
小さくても味は抜群!朝食のオカズに、またはお酒の肴に最適です。
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全作業概要
- さばく
- 塩漬け 2日
- 糠漬け 2ヵ月
- 食べる時に焼く
作業そのものは簡単ですが、計2ヵ月ちょっと掛かる長い行程です。
塩漬け・糠漬け期間中は冷蔵庫保管しますので、冷蔵庫のスペースを確保しておいてください。
さばく
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釣ってきた小鯖をまな板に用意します。
小鯖のサイズは、10-20cm程度で、20匹前後は欲しいところです。まず軽く水洗いしヌメリを落とします。
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頭を落とし、内臓を抜きます。
仮に釣った当日に料理しない場合でも鯖の鮮度落ちは早いので、ここまでの作業は当日にやっておきましょう。
※写真の小鯖は腹側を割いていますが、背開きをする場合は腹を割かないでください。 -
頭側の背から包丁を入れ、腹側の皮を切らないように注意しながら、中骨の上を切り、開きます(背開き)。
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そのままの状態で、次に背骨中骨部分のみを切り離しつつ、最後に尾ビレの根元でカットして、背開き完了です。
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この時、目立つ腹骨が残っている場合は、骨抜きを使って抜き取ります。
大きな鯖の場合、横隔膜と一緒に腹骨を削ぎ取るように作業しますが、小鯖の場合は、目立つ腹骨だけ抜けばOKです。尚、ご参考までに、背開きの他、腹開きも可能です。
自分がやり易い方でやれば良いでしょう。(上:腹開き、下:背開き) -
同様の作業を全数繰り返します。
塩漬け
糠漬け
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タッパに密封袋をセットしスタンバイ。
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市販の糠漬けの素に水を加え、糠床を作ります。
水の分量は、商品袋に記載されています。
(糠漬けの素は、複数社から販売されています。特に指定しませんのでどの商品でもOKです。) -
タッパにセットした密封袋に、糠→小鯖→糠と交互に重ねていきます。
糠はしっかり小鯖に密着するように、手で押し込みながら漬けるのがコツです。できるだけ空気が残らないようにします。
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全数漬け込みが終わったら、密封袋内の空気を抜きながら封をします。
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タッパの蓋をせずに、密封袋の上にオモリになるものを置き、後は2ヵ月漬けます。
2か月から美味しく食べられます。
食べ方
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2ヶ月後に冷蔵庫から取り出した中身です。
空気が少し残った部分に、カビが発生していますが、表面だけですので、気にする必要はありません。
これも想定内です。 -
小鯖を一枚一枚糠床から剥がして、くっ付いている糠を軽く落とします。
小鯖の皮面は、糠離れが良く、内面は逆に悪いので、指で軽くこすりながら、糠を落とします。
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1回に食べる分量毎に密封袋に入れ(できるだけ空気を抜きます)、冷蔵庫に保管しておきます。
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後は、オーブン・フライパン・魚焼き網などで焼いて出来上がりです。
大変美味しい小鯖のへしこをご賞味ください!